前作岬さん、田淵氏のコンビが素晴らしかっただけに、最初見た時は、それに比べて凡作か、と思いました。しかし、細部をよく見ると、前作にひけをとらないと思いました。
前作が、岬さんの肉体的な反応の激しさが見所だったのに対し、この作品では希島さんの心の揺れから来る表情の美しさが見所だと思います。
希島さんという方は、少女漫画の登場人物のようなくっきりした目鼻立ちの美貌が持ち味の女優さんだと思いますが、いつの間にか、表情や身体の動きで、感情の揺れを見事に表現できる女優さんになられていました。具体的には例えば、開始27分前後の最初のセックス(レ●プというべきかもしれません)でバックから突かれたあと、キスされる前の何とも言えない美しい表情を見て頂きたい。また、妊婦としてのラストの晴れやかな表情も美しい。ろくでもない男のとんでもない話なのに、この顔を見ると感動してしまいます。
このシリーズは、ヒロインが女蕩しの義父を嫌い、軽蔑する一方で、そういう男に無意識に惹かれているというアンヴィバレントな心情が根本にあり、その為に、義父に「堕ちて」いく過程のエロスが深まるのだと思います。細身で体つきは女らしいとは必ずしも言えない希島さんでありながら、見終わって、美しさとかエロとかを超えて、「女」とはこれだ(勿論AVを見るような男にとって都合の良い女性の、という批判は甘受します)、というような後味が残りました。その部分は前作の岬さん以上の適役だったかも知れません。
寡黙な演技で、いつもより丁寧に希島さんを扱っているように見えた小沢氏も良かった。
キャストは厳選されているが、作風は地味にも映るかもしれない絵地監督が益々冴えているように思えます。
Yoji-Low
2024-05-15