購入・利用済み
普段の一色桃子の容貌は美人で色気もあるが、フェロモンや雌の匂いを強くは感じさせない。しかし絡みになると、どんな淫乱女優にも負けない最高の表現をするギャップにいつも驚かされるが、今回の作品は変則的な淫靡さで、これまでとは違う表現で絡んでいる。
甥が訪ねてくる未亡人の叔母は、浴衣やごく普通の洋服で登場。AVにありがちな露出過剰のミニスカートや胸元が見えるシャツなどではないのが好感がもてる。そして甥をもてなす笑顔の叔母を自然に演じている。挑発的な仕草などない。本当にいい叔母だ。ここが大事。
叔母に憧れる甥は媚薬を持って叔母を陥落させていくことになる。ここで効いているのがその舞台。花火、浴衣、畑の収穫、木造の民家、扇風機等、夏休みの空気感。加えてクーラーを必要としない風通しのよい一軒家。暑い夏、絡みの時の汗の効果が発揮されると同時に、叔母を狂わせるのは媚薬とともに夏という季節も背景にあることを感じさせられる。
媚薬の効果は絶大で、人格や神経まで破壊させられる。眠りから覚めた時の叔母・一色桃子の表現は圧巻で、息遣いから焦点の合わない眼と体の震えと嗚咽。尋常ではない状態であることを長い時間をかけてカメラはアップで捉える。すでにその両脚も大きく開かれている。
甥との痴態が続くが、すでに最初から叔母は媚薬によって狂わせられている。これは精神的に危険だろうというレベルで、甥にとっての叔母への感情が肉欲では満たされるが、愛情を伴うものとして報われることはない。叔母は完全に感情を廃した中毒者となる。ひたすらにモノだけを求める淫獣。この狂気の役を一色桃子は一片の感情も入れずに、しかし扇情的に演じる。AVとしては、この難しい立ち位置を成立させているのが見事。
優しい笑顔の叔母との落差。叔母は執拗に甥に迫るが、それは薬の作用で叔母自身の意識は既にないし、ましてや甥が望んでいたものではなかった。淫靡な作品ではあるが、ドラマとしてみれば虚無感の残る物語。
淫乱完堕系の出演作品が多い中で、媚薬によっての狂気を完璧に演じ、他作品との差別化を明確に印象付けた一色桃子。個人的には「この叔母さんどうなっちゃうんだろう」と心配しつつ、甥には「こんないい女に何てことしてくれたんだ」と言いたくなる。それほど女優の演技が真に迫っていました。
Cap Nao
2023-06-26