基本的なアイデアは前からあるし、マドンナでのシリーズで言うと朝霧浄監督ではなく木村浩之監督寄りで、ヌード=男と女がすべてを脱ぎ捨ててオスとメスに還る筋書きだが、ただの焼き直しではなく一歩踏み込んで、孕ませ系にまでアレンジしてるのがきとるね川口流。
子供が欲しいのに多忙な夫に放っておかれてる妊娠適齢期の人妻が、女体とは子供を産む生命力という素人画家の言葉に共鳴して、善悪や倫理を超越して子孫を残そうとするメスというシンプルな存在に内面から変わるのが分かりやすいし、夫の前でも取り繕わず最初からスイッチが入っちゃってる人妻の大胆さも女優の個性と合ってるように思う。
結婚してる人物がちゃんと指輪してたり、ニアミスプレイではハメに移る前に旦那が遠くに追いやられたりと、監督の作品でちょいちょい見られる類の雑さがないのは作りが丁寧だし、連続中出しものにありがちな精子入りマ○コを男がクンニするような気色悪さが排除されてる構成も高評価。
ただ、中田がEDという情報で夫が油断する筋書きはよかったのに、側近の男が勃起した状態で妻といるのを夫が見てるのは何ら安心感がなく中途半端。既存の演出にとらわれ過ぎでいっそ削ってしまってよかったと思う。夫とのアリバイセックスを思わせるシーンも、「あなたの」子供が欲しいと言わせたのはウソになってしまってるので、あくまで欲しいのは「私の」子供だという本心を匂わせるセリフに変えたほうがいいと思う。いつでもどこでも種付けできる男なら誰でも受け入れる作中の姿が人妻の「内面」だとすれば、指輪も外させてしまって良かったのかも。
女優は感情の起伏の乏しさが作風に上手くハマってたし、大きな胸や張りのある腰といった子供を産むために進化した女の肉体美という、この作風では必要不可欠な要素が絵的に分かりやすいのもいい。カラミも疑似っぽいところも含め見ごたえがあるし、何より母になる女の安らぎや幸せを醸す最後のカットが美しく、『明日、妻が里帰り出産から帰ってくる…。女上司が孕むまで中出ししまくった2カ月の記録。』の妊婦姿の完成形と言った印象で、すべてがこのシーンのための前フリと言ってもいいくらい。
まだ伸びしろあるよねって点で完成形とまでは言えないけど、クオリティは高いのでちょっとオマケ気味の星5つ。次作があるとしたら人妻の普通じゃない感じのキャラはぜひ維持して欲しい。
じっくりゆっくり
2023-07-04